礼金とは~社宅担当者が知っておくべき不動産基礎知識~

借り上げ社宅の契約には敷金と同様に、多くの物件で礼金の支払いが必要になりますが、礼金が本来、何に対する費用であるかご存じでしょうか?
今回は、社宅担当者として知っておくべき不動産の基礎知識として、礼金の定義や社宅管理上の仕訳についてご説明します。

1.礼金とは

礼金とは、物件契約時に発生する初期費用のひとつで、貸主へのお礼として支払う費用です。
諸説ありますが、関東大震災が発生し、住居を失い物件を借りたくても借りられない人が大勢いる中で、物件を貸してくれた貸主への謝礼としてお金を渡していた当時の慣習が、現在も残っていると言われています。

1-1.敷金との違い

敷金と礼金の違いは、退去時に返還されるか否かという点です。敷金は、家賃滞納時や物件の補修費を担保する目的で貸主へ預け入れ、補修費がない場合は退去時に全額返還される費用です。一方で、礼金は前述のとおり、契約時に貸主へのお礼を目的として支払うものであり、返還されません。

1-2.礼金の相場

礼金の相場は、おおよそ家賃の1か月分です。
国土交通省が実施した調査でも、礼金の相場について下記の通り報告されており、「家賃1か月分」が半数を超えています。


※参考:令和元年度 住宅市場動向調査報告書(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001348002.pdf

ただし、礼金があまり発生しない地域もあります。それは北海道と九州地方です。
北海道では、もともと礼金の慣習があまり浸透していないため、礼金を求められる物件は多くありません。九州地方では礼金がない代わりに、敷引が発生するケースがあります。

2.礼金の仕訳

礼金は、敷金と異なり返還されない金額であるため、費用として仕訳を行います。
ただし、礼金が20万円未満の場合と、20万円以上の場合とで仕訳方法が異なります。

【 20万円未満の場合 】
礼金を支払う際に、全額費用として計上します。

【 20万円以上の場合 】
繰延資産(※)として計上し、一定期間をかけて償却します。
賃貸借契約期間が5年未満の場合、償却期間は契約年数と定められていますので、賃貸借契約期間を確認しましょう。詳細は、国税庁のホームページをご覧ください。

国税庁HP https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/houji314.htm

※繰延資産とは、会社が支払った費用の効果が1年以上に及び資産のこと

3.さいごに

今回は不動産の基礎知識として、礼金についてご説明しました。
礼金は、敷金と同じく物件を契約する際に発生する費用ですが、その役割は異なります。
敷金と比較して、礼金がトラブルの種となることは少ないですが、契約する際は相場と大きく離れた金額でないかなど確認しましょう。

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