気になる他社の社宅使用料と入居期限の設定

自社の社宅制度について、一般的な水準に比べて厚遇されているのか気になったことはないでしょうか。特に使用料・入居期限は従業員の満足度、企業コストに直結するため、気にされる企業も多いと思います。
そこで今回は㈱労務研究所が実施した「社宅・独身寮の使用料調べ」の結果についてご紹介します。

1.社宅・独身寮の使用料調べとは?

「社宅・独身寮の使用料調べ」とは、㈱労務研究所が毎年行っている民間企業を対象としたアンケート調査です。
その調査結果は、同社が発刊している「旬刊 福利厚生」誌に掲載されています。今回は2021年1月発刊の「旬刊 福利厚生 2311号」に掲載されている「第55回 社宅独身寮の使用料調べ」を基に「平均使用料・使用料算定式・入居期限」についてご紹介します。
また、本調査では、世帯向けの物件を社宅、独身者向けの物件を寮と定義していますので、本記事でも同様の定義で記載します。

2.平均使用料

 「社宅:約24千円 寮:約11千円」。寮の使用料は上昇傾向。

【平均使用料額】

社宅の平均使用料は24,510円、寮の平均使用料は11,380円となります。
また、使用料の平均は業界によっても異なり、社宅、寮ともに製造業は非製造業に比べて安価な設定となっています。

【平均使用料価格推移】


社宅の平均使用料は2015年までは上昇傾向が続いたものの、ここ5年は横ばいで概ね2万4千円台を推移しています。


一方で独身寮については上昇傾向が継続しており、5年前に比べて約14%増加しています。これは安価すぎる独身者寮の使用料設定に関して、見直す企業が増加していることが要因の一つとして考えられます。

3.使用料算定式

42.9%の企業が市中家賃基準を採用。㎡単価基準は減少傾向。

【使用料算定式の推移】


使用料算定式として最も採用されているのは市中家賃を基準とする方式です。
市中家賃基準とは家賃の○%を使用料とするといった家賃ベースで使用料を算定する方式であり、この方式が4割強を占めます。次点で1㎡あたりの単価を決めて部屋の広さに応じた使用料を設定する㎡単価方式、さらに企業独自の算出方式が続き、この3方式が全体の9割強を占めます。

また、2010年から2020年の10年で㎡単価方式は割合を大きく低下させている一方、市中家賃方式は大きく増加させています。
これは借り上げ社宅の利用が主流になったことにより、部屋の広さ以外の条件も加味された家賃を使用料設定の基準として採用する企業が増加していることが一因として考えられます。

4.入居期限

「社宅」 79.7%が期限有。入居期限の設定は期間制限が最も多い。

【期限設定/平均値】

 【入居期限の設定方法】

入居期限を設けている企業が多数を占めています。
また、入居期限の設定方法としては期間で制限する方式が最も多く、入居期限を設定している企業のうち約7割を占める一方で、年齢で制限する方式は約2割に留まります。これは転勤者向けに社宅貸与を行う企業が圧倒的に多いことに起因します。
転勤者向けの社宅において、年齢で制限を行うと、一定年齢以上の転勤者には社宅支援が行えなくなってしまうため、年齢制限は適さず、入居期間で制限を行う企業が多いと考えられます。


「寮」 84.8%が期限有。平均退去年齢は33歳前後。


【期限設定/平均値】


【平均退去年齢推移】

寮も社宅と同様に期限を設けている企業が多数を占めています。寮の場合、平均退去年齢は2000年から大きな変動はなく33歳前後を推移しています。これは、住居費負担の軽減など、福利厚生目的で利用されることが多いためと考えられます。

5.まとめ

今回は使用料・入居期限に関する数値についてご紹介しました。
実際に使用料や入居期限に関して検討する際は業界、企業属性にあった設定にすることが大切であるため、他社数値や平均値はあくまで参考にする程度に活用しましょう。

また、今回紹介した数値の詳細は、㈱労務研究所が発刊する「旬刊 福利厚生」誌に記載されています。
使用料、入居期限以外にも社宅・寮に関する様々な情報やアンケート回答、各社別の数値一覧等が掲載されていますので、ご興味のある方は以下のURLをご参照ください。
㈱労務研究所 HP:https://rouken.com

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